普通の会社員がいろいろな出会いを経て兼業起業家になった訳とは?

“わらいば”インタビュー第一弾!
【人生を豊かにする副業支援サービス】として大企業に勤めながら兼業起業された”わらいば”のみなさんに、お話を伺ってきました。
今回のインタビューでは、代表取締役CEO山田大河さんに、起業までの道のりや”わらいば”に対する想いなどについてお話しいただきました。

山田大河 代表取締役CEO

京都大学大学院 工学研究科卒
自動車メーカーの法規認証部門にて、排ガス規制渉外を担当。2021年にベンチャー企業へ出向し事業開発部長として従事。
大企業とベンチャーを経験し“仕事”へのマインドが変わる。仕事による自己実現をすべての人に届けたい。

仕事は仕事、決めた会社でやっていくつもりだった

ー 起業についてお聞きする前に、まずは大学時代に抱いていた理想のライフプランとはどのようなものだったか教えてください。

(山田) 大学時代には、新入生向けイベントなどを企画する大学生協サークルに所属しており、1つの目標に向かってみんなでワクワクした気持ちを盛り上げていくような感覚に楽しさを感じていました。

ただ、仕事というものに対しては少しドライに考えていて、そもそもそういったワクワクを求めるものではなく、仕事は仕事と割り切って就職した会社で真面目に取り組む、そういう意識でいました。

ー つまり入社した当初は、就職ではなく就社する(その会社でずっと働く)覚悟だったということでしょうか?

(山田) はい、幼い頃から憧れのあった地元の自動車メーカーに就職できたので、これで将来安泰だ!骨を埋めるぞ!という意気込みを最初は持っていました。しかし就社してすぐに電気自動車への転換の波が来て、自分がい続けるつもりでいても現実問題としてそれが難しい状況になるかもしれない、自分はこのままで大丈夫かな…という不安を抱くようになりました。

ー その不安が次第に大きくなっていった感じでしょうか。

(山田) そうですね。自分がしていた仕事の影響も大きかったです。配属された自動車の法規認証業務はかなりニッチな領域だったので、会社から放り出されたときにこのキャリアを継続できるような転職はなかなか難しいと感じていました。それは今でもそう思います。
そうなると、この会社でやってくしかない。でももし電気自動車への転換の波に会社がついていけなかったら、そうでなくても運悪くパワハラ上司とかに当たっちゃったりしたら、今まで積み上げてきたキャリアを捨てて、1から全く関係ない仕事をするのかなと。

不安を少しでも拭うために、会社に依存せずに生きていける力をつけられないかと思い、資産運用の勉強をしたり、副業でブログやせどりにも手を出してみたりもしていました。でもそれでは不安は消えませんでしたね。

ライフワークが楽しいことが、幸せの前提

ー ベンチャー企業にチャレンジされたのはなぜですか?

(山田) そんな不安が募っていた時に、偶然Facebookを眺めていたら、同じ会社に就職した高校の同級生が会社員として働きながら兼業起業をして、社会問題の解決に向けて頑張っているという報告を見つけたんです。

そもそも副業として兼業起業でできるんだと驚きましたし、副業をしていることを会社の人に打ち明けて、その活動を上司や同僚が応援してくれているということもとても驚きました。私の周りには副業をやってる人なんていなかったし、なかなか周りの理解も得られないと思っていたので。

そのことがきっかけで、起業や新規事業に興味を持つようになりました。ただ、この時はいつか自分も兼業起業したい!というよりは、ちょうど同時期に当時担当していた仕事にも行き詰まり感を感じていたので、もしベンチャーへ出向したらなにか変化や成長に繋がるかもしれないという気持ちでした。そこで、若手の修行制度を活用してベンチャーに出向したいと上司に相談して、いろいろな方の協力で出向をさせてもらいました。

ー ベンチャー企業へ出向したことによって、その後どのようにマインドが変わりましたか?

(山田) 1番大きな心境の変化は、仕事を全力でやることって楽しいなとポジティブになったことです。

現職の仕事もやりがいを感じるときはあるけど、基本的には仕事は仕事という気持ちでした。

でもベンチャーの人たちは全然違って、世の中を変えてやろうとか、大金持ちになりたいとか、製品が魅力的だから世間に広めたいとか、そういうモチベーションで働いていました。結構ハードな働き方をしていましたが、それでもとても楽しそうだったのが印象的でした。
今までそういった感覚はわからなかったんですが、その輪に飛び込んで一緒に働いてみて、仕事を楽しむってこういうことなんだなと感じました。ライフワークって本当にあるんだなって実感しました。ライフワークってまやかしかなって思ってたんですよね。仕事は仕事だし、人生を捧げるほどでもないと。でもやっぱり、仕事って1日8時間とか10時間とかやってるから、ライフワークが楽しいことが幸せの前提なんじゃないかなと思ったんです。

ベンチャー企業ってよく学園祭前夜のワクワクががずっと続くような、わちゃわちゃしてるけど楽しい感じって表現をされることがあるんです。まさに学生時代に楽しいと思っていたことが、ベンチャーを立ち上げるとできるかもと思って、自分で起業してみようかなと考えるようになりました。

本当にした方がいい副業を選ぶ

ー 今後も色々な副業に手を出していくという決断をしなかったのはなぜですか?

(山田) 起業をした理由は2つあって、1つはベンチャー出向をしたときに、自分の会社を作ってみたいって思ったからです。出向期間が終わるときに、このまま副業でベンチャーでも働いてくれないかって誘ってもらって、とても魅力的だったのでめちゃくちゃ迷ったんですけど、せっかくなら自分も経営者になってみたいと思って、思い切って起業することにしました。

もう一つは、今の創業メンバーに出会えたからですね。これまでやった副業って結構孤独だったんですよね。最初のうちは新しいことを勉強できて楽しいし、お金を稼ぐ喜びもあるんですけど、次第にマンネリ化してきて、自分の大事な時間で本当にやりたいわけではない”せどり”をしたりとか、無理して”ブログ”を書いてるのがしんどいなと思って、やる気が続かなくて辞めちゃったんです。次何かやるなら仲間と楽しいことをしたいと思っていた時に、幕内さんと今井さんと出会って、この二人となら楽しくやっていけそうだなと思って、一緒に起業しないかと誘いました。

でも、副業か兼業起業かということはあんまり関係ないと思っていて、一番大事なのは自分が目指す姿に繋がる行動ができているかどうかだと思います。自分のキャリアを考えたときに、私の場合は兼業起業の方がいいかなと思ったので、起業をしただけです。

ー わらいばが勧める副業については、どのように考えられていますか?

(山田) 副業をネットで調べると『ラクで、簡単に稼げて、家からできる』みたいなものばかりおすすめに出てくるけど、そういうものってそんなに自分の幸せには繋がらないなと思っています。周りで手を出している人も、気が付いたら辞めてるとか、ずっと続けてる人はいないんですよね。
そういうことは、大企業に勤めながらやることではなかったかなって、今となっては思います。

そうではなくて、将来へのキャリアの不安解消に繋がるとか、なりたい理想の暮らし方に繋がるとか、心から楽しいと思えるとか、そういう視点で副業選びをするべきでした。当時はそういう視点がなかったから、副業選びに失敗しちゃったかなと思います。その経験が無駄だとは思わないけど、気づくまでに遠回りしちゃったかなと思います。

本業以外の自分の時間を使うことって結構エネルギーが要りますよね。家族がいたらパートナーの理解も必要だし、子供といっしょに過ごす時間も減ってしまうし、うまくやらなきゃというプレッシャーもある。自分の貴重な時間を副業に充てるなら、理想の生活、理想のキャリア、理想の暮らしをする上で、本当にした方がいい副業を選ぶサポートをしてあげて、それに時間を使ってほしいです

読者へのメッセージ

ー 最後に、読者へのメッセージをお願いします。

(山田) 大企業ですごく真面目に頑張って働いているけど、悩んでる人って結構多いなと感じています。キャリアの事とか、将来への不安とか。そういう悩んでいる人が楽しくいられる場所、会社でも見せられない、家庭でも見せられない、本当の自分が出せる場所みたいなのが”わらいば”でできるといいなと思っています。

最初は1対1で副業探しのサポートをするサービスを作っているけど、副業の魅力ってお金を稼ぐことじゃなくて、新しい自分を出せるとか新しい人と繋がれるとか、そこがすごく大事かなと思います。

“わらいば”を卒業した人たちの繋がりとか、その人たちの間で仕事をやりとりするとか、
そういう楽しい世界ができるといいかなと思うし、自分もそこに関わっていたいなと思います。
自分に合った副業って、すごく楽しいものだし、日々成長してることを実感できるので、ぜひチャレンジしてみて欲しいなと思います。